タチアオイの葉の移り変わり

植物の中には新芽と花時期の葉の様子が異なるものがあります。
代表的なタチアオイ「シダルセア ロザンナ」でその経過を見て行きましょう。
さて、アオイというと 葵の御紋 で想像するあの葉の形があります。
(正確には葵違いなのですが、この品種も一応アオイ科なのでご愛嬌と思ってください)

ところが、花の周りにある葉のなんとシャープなこと。これでは徳川家もびっくりです。

では、花時期を逆戻りしながら葵の御紋を探していきましょう。

 

 
花が咲く直前の全体像です。

 

タチアオイというだけあってすっと立ち上がる姿は美しいのですが、地上部からだんだん上がって行く葉が
葉脈にそって割れて来ているように感じます。
では、もう少し前に戻って見ましょう。

 

立ち上がる直前です。
だんだんと丸くみえて来ましたが、まだ葉の先端が丸くはありません。

 

さらにもうすこし戻ってみます。

どうでしょう。ようやく葵らしい葉が見えて来ました。

こんな風に成長の過程で葉の形が変わるものがあります。
植物の成長過程も花を楽しむと一緒にぜひ楽しんでください。

 

おまけ
流行りの#霜活をしてみました。

 

 

 

富士見農場

冬の手入れ 地下茎の秘密

地下茎の植物の手入れ

 

カンパニュラを始め地下茎と呼ばれる茎が伸びて意外なところから新芽を出してくる植物があります。

 

 

 

カンパニュラ ロツンデフォリアは昨年の親株から離れ、新芽をポットの脇まで伸ばしています。
どのようにつながっているでしょうか?
ロツンデフォリアはまだ柔らかく折れてしまいそうなので、カンパニュラ竹島の根の様子を観察してみました。
こちらもしっかりした地下茎が伸びていました。

 

 

根の中にひときわ太い白いものが伸びていて、その先に白い新芽が伸びています。
まだしっかり親株と繋がっていますが、これから代替わりをしながら、ガーデンを賑わせるためしっかり準備をしています。
この後 慎重にポットに戻しますが、植物たちがしっかりと準備をしてくれていると思うと、次の花が楽しみです。

 

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冬の手入れ ネペタ

ネペタの冬の手入れ
切り戻して何度も花を付ける「シックスヒルズジャイアント」と立ち姿のかっこいい「ブルードリーム。ピンクドリーム」
どちらも素敵なネペタです。

 

 
シックスヒルズジャイアント

 

 
ピンクドリーム

 

シックスヒルズジャイアントは覗くと大分新芽が確認できるものがあると思いますので、新芽に合わせて、バッサリ切り戻します。

 

もちろん毛まわりの土を替えてあげるとより春に向けて活動しやすいと思います。

 

富士見農場の冬のシックスヒルズジャイアントは寒気の中でたくましく新芽を伸ばしています。
 

 

さて、ブルードリーム ピンクドリームは新芽を地上部で確認できる場合は少ないので、土の中を覗いてみます。

 

 
ほんのりピンク色に芽がでているのがわかりますでしょうか?
このように地下部に新芽がしっかり隠れていますので、安心して地上部を切り取って植え替えてください。

 

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冬の手入れ ダイアンサス

ダイアンサスの冬の手入れ
ダイアンサスの仲間は世界中に分布し、日本ではなく「なでしこ」の名前で知られています。
とても可憐で、儚い感じの花に見えますが、強健で逞しくもあります。
リトルメイデンは春から初夏に純白の小花をたくさん咲かせ、株はドーム状に広がります。
石と石の間に植えると雰囲気の良い花壇ができます。

 

リトルメイデン↓↓↓

イエローハーモニーは花茎が30cmほど伸び、初夏には淡い黄色の花が集まって咲きます。
ナチュラル感を演出するために、ぜひ欲しい品種の一つです。

 

イエローハーモニー↓↓↓

初回に草姿を美しくするために、冬場に切り戻すことをオススメします。

 

イエローハーモニー冬の姿↓↓↓
 

 

イエローハーモニーの株元アップ↓↓

 

リトルメイデン冬姿↓↓↓

 

リトルメイデン株元アップ↓↓↓

 

ダイアンサスは旧枝(昨年の残った枝)からも新芽が出ることがあるので、株元が茶色いまま残ってしまいますので、株元からバッサリ切ります。

 

イエローハーモニー 手入れ後↓↓↓

 

リトルメイデン手入れ後↓↓↓

 

 春には新芽が出てきますので、心配しなくても大丈夫です。

 

イエローハーモニー発芽↓↓↓

 

リトルメイデン発芽↓↓↓

ちなみに梅雨時期に株の中が、蒸れてしまった時も、同様です。
ムレてしまったままの状態を放置すると、カビや菌の温床になってしまい、枯れてしまう原因になります。
バッサリ切り戻す勇気も必要です。かえって植物には良い効果が期待できます。

最後に冬の管理にいちばん重要なことですが、ポット内で回ってしまった根を取り除き新しく根が発育する環境を整えます。
根の量を約半分くらいまでカットして鉢底に新しい土を入れるだけでOKです。
その時鉢植えの表面の土を削って雑草や雑草の種子、コケなどをとるとさらに良くなります。

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冬の手入れ シレネ

冬の富士見農場では、新苗の仕込の他に昨年の苗の植え直しをしています。
分かりやすい「シレネ コンパクタ」を手入れしてみました。
まず、冬のシレネはこんな感じで茎が伸び、葉が落ちて来ます。
そのままにしておくと、冬の寒さを防ぐことも出来ますが、この場合はポット苗をハウスで管理するので切り落とします。
また、新芽が伸びるころ、伸びた茎の先から葉が拡がると格好も悪くなりがちなのでその予防の意味もあります。
夏の蒸れも同じように切り戻すことで防げます。

 

 

地面近くで切るとこんなに新芽が隠れていました。

 

 

根を確認してみると、ポットの下から飛び出ているモノもあれば、ポットの下で根がガッチリ回っているモノもあります。

 

 

 

このままでは水回りが悪く、酸素も行き届かず窒息し、最悪根が腐り絶えてしまうので、
根をほぐして植え直します。

 

 

そうすると根が新たに伸び、新芽も大きく成長します。
事前に切っておいた苗はこんな風に成長しています。

 

 

シレネだけではなく、それぞれの植生にあわせて植え直しを進めています。
皆様のおうちで伸び広がったシレネがあったら試してみてください。
                      富士見農場

植えて2年目のアネモネ

昨年植え込んだアネモネが早くも花を咲かせていました。

アネモネの植え付けは、他の球根植物と違い、いきなり土に植えるのではなく、植え付ける前に一度水分を与え球根をふやかします。具体的には、ピートモス、脱脂綿、キッチンペーパー等に水を吸わせ、球根を包み込み暗く涼しい場所で一晩寝かします。そうすると球根が水分を吸い、ふっくらとします。

球根をそのまま植え、たっぷり水を遣ると、腐敗してしまう場合があるので、注意して下さい。

あと、アネモネの植え方で、よく聞かれるのが球根の上下です。ピラミット型の球根で平べったい面が上、とがってる方が下です。

アネモネの花はとても綺麗なので、今年 植えられなかった方も、次回ぜひ試してみてください。

冷蔵チューリップが咲いています

今年のチューリップ第一弾が見頃です。

「なばなの里」の中にあるベゴニアガーデン( http://www.nagashima-onsen.co.jp/nabana/area/begonia.html/ )にて展示されています。

なぜこの冬の時期にチューリップが咲いているのか?

その理由は2つあります。

1つ目は、『暖かい温室内で栽培されているから』です。そして2つ目は、『冷蔵処理をされた球根を使用しているから』です。

チューリップの球根は春の暖かさの中で生長しますが、ここで一つ疑問が出てきます。

チューリップを植える秋の気温は春の気温とあまり変わりありませんが、秋にチューリップが生長する事はありません。これは何故なのか?という疑問です。その疑問に対する答えはこうです。それはチューリップの球根が『冬(寒さ)を感じていないから』です。冬(寒さ)を感じた後であれば春(暖かさ)を感じて生長する事が出来ます。そのため、冬(寒さ)を感じていないチューリップは秋(暖かさ)に間違って芽を伸ばす事はありません。これはチューリップに限った事ではなく、水仙やヒヤシンス等の多くの秋植え球根(春咲き球根)に共通しています。では何故このような仕組みを持っているのかという事についてはまた別の機会があれば…。

詳しく知りたい方は、ベゴニアガーデンガイドツアー( http://www.nagashima-onsen.co.jp/page.jsp?id=16769 )にぜひ参加してみて下さい。

雪の富士見農場

昨今の冷え込みで雪景色の富士見農場です。

 

 

 

 レイズドベットの新しい花壇も、農場の庭もすっかり雪景色です。

 

 

 

さて、ハウスの外は冷え込んでいますが、ハウス内では来春に向けての生産が始まっています。

 

まだまだ小さな苗ですが、来春にはしっかり大きく成長した宿根草になります。

 

 

 

厳しい寒さを超えた苗が届くまで、今しばらくお待ちくださいね。

 

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鉄砲百合 日の本(テッポウユリ ヒノモト)

今年も12月に入り、いよいよ慌ただしくなってきました。

年末年始の飾りつけに欠かせない切り花、これに使われる草花はいくつかありますが、今回は『鉄砲百合(テッポウユリ)』をご紹介します。
切り花として流通している鉄砲百合の殆どは⽩⾊の品種で、その中でも代表的な品種が『⽇の本(ひのもと)』です。そしてこの 日の本 切り花の主⼒産地として⾼知県があります。

 

生産者は年末の切り花出荷に向け、暑い真夏から準備をしています。
6月~7月にかけて納品された球根は、そのまま植えたのでは来年の初夏まで花は咲きません。しかし特別な処理をする事で、早ければ10月頃から花を咲かせる事が可能となり、切り花として市場に出荷されます。この『特別な処理』が本当に大変な作業で、生産者の皆様には脱帽です。
その努力の結晶として出荷された 日の本 ですが、その姿から何とも言えない『可憐さ』『清潔さ』『凛とした強さ』を感じるのは私だけでしょうか?とてもさわやかな香りで、花瓶に挿して部屋に飾ると清々しい気持ちになります。
実はこの鉄砲百合 日の本 は、世界的にみても鹿児島県にある沖永良部島だけで生産されている超限定的な品種なのです。これについてはまた紹介したいと思います。

 

(出荷を待つ鉄砲百合 日の本)

 

コケリウム スナゴケ

ガラス瓶を横にしてコケリウムを作成。

スナゴケが瓶の中に差し込む光と調和して、幻想的な雰囲気です。